ビッグ4

ポアロとヘイスティングズの友情度  ★★★★☆
他のポアロの探偵小説にはない感じ度 ★★★★☆
あくまで個人的にあわない度     ★★★★★
別の探偵の話なら良いかもしれない  ★★★★☆
無人島に持っていきたい度      ☆☆☆☆☆

本当にこれをアガサが描いたのだろうか?ポアロを主人公にして?というくらい他の作品とテイストが違います。
この作品はアガサの名前を爆発的に(と私は思ってます)世に知らしめた名作(迷作)の『アクロイド殺し』を発表したすぐ後の作品なのです。推理小説界を騒然とさせたすぐ後の作品なので、期待も大きかったと思います。ポアロの作品は、最初の『スタイルズ荘の怪事件』を発表、本当はこういうスパイを追う的な作品を書きたかったのでしょうか?と思うのですが、間に発表された『ゴルフ場殺人事件』はまた違うテイストで、こっちの方が自分は好みなんですよね。(個人的な好みですみません)
個人的な感想なので、申し訳ないですが、アガサ好きの自分がこの作品は途中で眠気が襲うくらいに、読み終わるのに苦労しました。(ひどい)数年たって、また再度読みました。最初読んだときは自分も幼かったですからね!しかし、やはり再度チャレンジしても読むのにつらいという感情がひしひしと。そして今回、また読み直しましたがやっぱり全然進まない。プロローグから頭に入らないので、困りました。他の探偵が主人公ならば面白かったかもしれません。
敢えて言うならポアロにデンジャラスな冒険と活劇をさせたかった、そういうことなのだろうと理解します。
東洋のギャングのビッグ4の存在を追う話です。らしくない、灰色の頭脳を使うポアロらしくないんです!(個人的見解)ちゃんと読めば、その奥にある面白さに気付くのかもしれませんがこれは今後の私の課題ですね。

ネタバレなしの紹介
ヘイスティングズは長年ポアロから離れた暮らしを堪能し、残りの人生を久しぶりに旧友のポアロのもとで過ごそうと思いたち、感動の再開をします。しかし再開したとたん、その矢先に怪しげな男がやってきて、息も絶え絶え倒れ込みます。ある策略によって、ポアロたちがその男から目を離した途端にその男は死を遂げる。そこからはポアロの謎のギャングビッグ4を追い詰め、逆に追い詰められ、という冒険が始まるのです。読者を裏切る仕掛けもあるし、なによりポアロが大変にアクティブで、あっちゃこっちゃ行きます。中国系のマフィア的な”ビッグ4”の首領リー・チャン・エン人物を追い詰めるのですが、、、、という話です。ポアロとヘイスティングズとの友情の証みたいなエピソードも満載だから、それも書きたかったのかなあと思わないでもないです。とにかく、いつものポアロの推理小説とは一味違うテイストな作品だと言うことはお伝えしたいです。(個人的意見です)こういうポアロの一面もあるんだなと思える作品ではあります。無人島に持って聞きたい度が★ゼロなのは、ギャングとの冒険活劇なので、無人島では真逆な感じですごく疲れるかなっていうのと完全に好みの問題です。